「ドヴォコン」第３楽章の勇壮かつノスタルジックな主題、どうしたらこんな非の打ちどころのない旋律を思いつくのでしょうか。とりわけ第1部の終わり、リタルダントのあと音量と速度を絞ってひそやかに再現する部分は、懐かしい気持ちで胸がいっぱいになります。第2主題は野に咲く花のようにいとおしく愛らしい。
　３連符の分散和音が上昇・下降を繰り返す経過部分のほかには、特に難しいところはないとおもいます。楽しんでください。

無骨で泥臭い感じのあのドヴォルザークから、どうしてこれほど美しいメロディーが湧いて出るのでしょうか。分散和音で一気に駆け上がった後、ためらいながら下降線をたどる旋律線は、何度聞いてもうっとりとします。誰しも自分で弾いてみたい曲ですが、複雑なオーケストレーションのピアノ編曲ものでは、アマチュアには手が出ません。そこで和声を損なわぬように注意しつつ、左手伴奏部分を思い切って単純化してみました。半音階的に下降していくカノン風中間部も、それほど難しいものではなく、初心者でも十分楽しめると思います。　
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